スタッドレスタイヤは生命保険ツール
冬のウェット路面はドライバーの神経を高ぶらせます。凍てついた氷上ともなればなおさらです。
近年多発するゲリラ豪雪にも機敏に対応してくれるスタッドレスタイヤは、セーフティードライブになくてはならない生命保険ツールです。
自分の命はもちろん人身事故ともなれば取り返しのつかないことにもなりかねません。より安全なドライブのためにスタッドレスタイヤは検討を重ねて慎重に選びたいものですね。
スタッドレスタイヤのサイズ
スタッドレスタイヤを選ぶ上で、適合サイズを選ぶことは大切なポイントです。最初に運転席ドアのボディー側に貼ってあるラベルを確認し純正サイズを確認します。そこにはタイヤサイズと共にタイヤ空気圧も示されています。そしてお気に入りのタイヤに記載されている数字や記号などそれぞれの意味について理解した上で自分の車に合うかどうかを見極めることから始まります。
タイヤサイズの見方
タイヤに195/65R15 91S と表示されていますが、それぞれの持つ意味は
- 195 ➡ タイヤ幅(mm)
- 65 ➡扁平率(%)=タイヤの高さ/タイヤの幅×100
- R ➡ ラジアル構造
- 15 ➡ リム径(inch)ホイールの直径
- 91 ➡ ロードインデックス タイヤ1本で支えることのできる最大負荷能力を示す指数
- S ➡ 速度記号 走行可能な最高速度(km/h)
- タイヤの外径➡リム径×2.54+扁平率×タイヤ幅×2
タイヤの外径(直径)は明示されていないので計算式によって求めます。リム径はインチで表示されているので単位をmmに変換します。1インチ=2.54cmなので
•スタッドレスタイヤの外径(mm)=リム径×2.54+扁平率×タイヤ幅×2 で算出できます。
この外径が元になって移動距離計やスピードメーターが連動するので、誤差を防ぎ安全を図る上でもスタッドレスタイヤは同じ外径のサイズを選ぶことが必須条件になってきます。
タイヤのインチアップとインチダウンについて
インチアップとは、タイヤの外径を変えずにリム径をアップすることで扁平率を下げる手法のことで、ノーマルタイヤにおいては走行性能の向上や足回りのドレスアップにもつながるため近年増加傾向にあります。
一方スタッドレスタイヤにおいてはインチダウンする傾向が増えつつあります。これはタイヤのサイズ(インチ)が小さくなるとタイヤの価格を安く抑えることが出来るためで、インチダウンのメリットの大きな部分です。
スタッドレスタイヤのインチダウンのメリット
- タイヤの価格が安くなる
- タイヤ幅が狭くなるので接地面積の減少で接地圧が大きくなり雪道の走行性能が向上する。
スタッドレスタイヤのインチダウンのデメリット
- スタイル性に欠ける
- アイスバーンでは接地面積が小さい程グリップ力が落ちる。
スタッドレスタイヤのインチダウンの基本
タイヤの外径は純正サイズと同等にするのが基本
※ADAS(先進運転支援システム)やAEBS(衝突被害軽減ブレーキ)等を装備している車においては、車速が重要な入力データの一つなので、スピードメータの誤差を生ずるような外径のサイズ変更はNG。
ホィールサイズが取り付け可能であること
※ホイールが小さくなり過ぎるとホイールの内側にあるブレーキ部品(キャリパー)に干渉してしまう恐れが生ずる。
ロードインデックス
※負荷能力が不足するタイヤを装着すると、タイヤの損傷につながるので純正タイヤのロードインデックスより大きい物を装着すること。
等の注意が必要です。販売店に行く前に、装着する車の型式・年式・グレード・純正タイヤサイズをチェックして出かけるとお店のスタッフもスムーズに相談に乗ってくれます。インチアップ、インチダウンはタイヤを扱っているお店のスタッフに相談してお買い求めになられるのが間違いもなく安心です。